社内研修の内製化
■ 社内研修の内製化に踏み切った背景とは?
―― 今回、研修を内製化するという決断をされた背景についてお聞かせください。急に決まったようにも感じたのですが、どのようなお考えがあったのでしょうか?
はい、まさにおっしゃる通り、今まで当社の研修はほとんどすべて外部に委託していたんです。ですが、総務部としては、それでは社内にノウハウが蓄積されないという課題がありました。研修の主管部門として、困ったときに外部に頼るだけで終わってしまう、というのはやはり問題だと感じていたんですね。
―― 内製化によってどのような課題が解決できるとお考えでしたか?
日々社員と接する機会の多い総務部だからこそ、社員の課題や育成の必要性に気づきやすい、というのがあります。例えば人事評価の取りまとめなども総務が行っているので、「この層にはこういう学びが足りていない」といった気づきは私たちが一番持っているはずです。
だからこそ、ただ「この階層にはこの研修を」といったスポット対応ではなく、会社全体として「どういう育成ステップを描いていくのか」を考える必要があると思ったんです。係長→課長→部長と段階的に育てていくためにも、社内で設計しながら進めるのが望ましいと判断しました。
―― 今回、研修のターゲットに選ばれた層についてもお聞きしたいです。あまり研修を受ける機会のなかった方々が対象だと聞いていますが。
はい、まさにその通りです。社内制度の関係で、昇格に直接関係のない等級の社員は、研修の機会が極端に少なかったという背景があります。
そういう方々こそ、「会社が求める人物像」や「会社がどんな考えを持っているのか」などを知る機会がなかったんですね。ですので、今回は外部講師ではなく、社内の私たちが直接伝えることが大切だと思いました。
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■ 外部講師と社内講師の違いとは?
―― 研修を社内で行う意義について、どのように感じていますか?
外部講師の方が専門的な知識やスキルを伝えるという点では強みがあると思います。ただ、やはり社内の人間が登壇することで、「研修」がより身近なものになり、「これはうちの会社が本当に求めていることなんだ」と感じてもらいやすいのではないでしょうか。
また、「研修を受ける側」だけでなく、「実施する側」にも大きな学びがあります。総務部としても、こうした取り組みを通じて組織として強くなっていけるという実感があります。
―― 内製化にあたり複数の社内講師での登壇ということで、それぞれのカラーが出そうですよね?
そうですね。内容は同じでも、伝える人によって印象は変わるものです。むしろそれが良い方向に出ると思っています。
社内で信頼されているメンバーが登壇することで、「あの人が言うなら納得できる」と感じてもらえたり、受講者との距離感が縮まったりするんじゃないかなと期待しています。
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■ 期待される波及効果と今後の展望
―― このプロジェクトによって、今後どのような効果が期待されるとお考えですか?
総務部であっても、正直まだ話したことのない社員も多くいます。でも、研修で登壇することで「〇〇さんってこういう人なんだ」と知ってもらえるきっかけになると思うんですね。
そうすれば、何かあった時に「この間の研修で話した〇〇さんに聞いてみよう」と思ってもらえる。それが業務上の壁を取り払ってくれると信じています。
将来的には、全社員が年に一度は何かしらの研修を受けられる体制を構築していきたいと考えています。顔を合わせる機会が増えれば、営業所間や部署間の壁も薄くなり、会社全体が「仲間」という意識を持てるようになるのではないかと感じています 。
――ありがとうございます。

岩渕薬品株式会社 様
医薬品総合商社
従業員496人(2024年3月31日現在)